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マリ軍、70台の燃料輸送トラック差し止め、過激派が燃料輸入を妨害する中

国際テロ組織アルカイダ系の武装勢力JNIMは先月からマリ国内に輸送される石油タンクローリーを何十台も破壊し、軍政に圧力をかけている。
西アフリカ・マリ、首都バマコ郊外(Getty Images)

アフリカ西部・マリの軍事政権はアルカイダ系組織が燃料輸送を妨害していることを受け、国内の金鉱山へ向かう約70台の燃料輸送トラックを拿捕した。現地メディアが4日に報じた。

それによると、現場は首都バマコから650キロほど離れた遠隔地にある金鉱山近く。治安部隊が燃料を奪ったとみられる。

国際テロ組織アルカイダ系の武装勢力JNIM(Jama'at Nusrat al-Islam wal-Muslimin)は先月からマリ国内に輸送される石油タンクローリーを何十台も破壊し、軍政に圧力をかけている。

JNIMは先月初めの声明で、「コートジボワール、ギニア、セネガル、モーリタニアからマリへディーゼルやガソリンを輸入する全ての業者に対し、追って通知があるまで輸入を停止するよう通告する」と述べていた。「なぜか? 権力を握った無法者どもが、ジハード主義者に供給しているという口実で、人々を迫害し、ガソリンスタンドを閉鎖し、村人への燃料供給を遮断しているからだ...」

ロイター通信は情報筋の話しとして、軍はこの数週間、セネガル国境の町で企業の燃料輸送車を拿捕し、運転手を拘束していると報じた。

軍政はコメントを出していない。

JNIMの攻撃は9月初め頃から激化し、一部地域でガソリンやディーゼルが枯渇する事態になっている。

JNIMは9月14日、軍の護衛が付いている100台以上の車両からなる輸送隊を襲撃。少なくとも40台の石油タンクローリーが全焼した。ケガ人の情報はない。

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