マリ2025年金生産量、前年比23%減、主要鉱山の操業停止が影響
データによると、2025年の工業用金生産量は42.2トンとなり、2024年の54.8トンから大幅に減少した。
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アフリカ西部・マリ共和国の2025年の工業用金生産量は前年比で約23%減少し、大幅な落ち込みを記録した。軍事政権が16日、明らかにした。主因として同国最大の金鉱山を運営するカナダの大手企業バリック・マイニング(Barrick Mining)の主要鉱山の操業停止が影響した。
データによると、2025年の工業用金生産量は42.2トンとなり、2024年の54.8トンから大幅に減少した。マリはアフリカ有数の金生産国として知られているが、2023年の新たな鉱業規制導入を巡るバリックとの対立が長期化し、鉱山の操業が停止したことが生産減少を招いた。この対立は鉱業規制強化に伴う税収や規制順守を巡るもので、軍政は2023年制定の新鉱業法によって金産業からの収益を増やす方針を打ち出していた。
データによると、厳しい規制強化に反発した複数の鉱山会社を対象とする監査を実施した結果、鉱業企業から7610億CFAフラン(約2130億円)の未納金を回収したという。しかし、こうした規制の動きが業界のセンチメントに悪影響を及ぼし、バリックの鉱山を含む主要鉱山の操業が停滞したことが生産低迷の最大の要因となっている。
この鉱山は2025年7月に国家が任命した管理者の下で部分的に操業を再開したものの、物流上の問題などが続き、2025年通年での生産量は5.5トンにとどまった。これは2024年の22.5トンを大幅に下回る水準で、工業用金生産全体の落ち込みに大きく寄与した。
一方、こうした環境の変化に伴い、バリックの地位が転落する形となり、2025年のマリ国内最大の金生産企業は別の企業となった。カナダのB2ゴールド(B2Gold)は17.5トンを生産して同国最大の生産者となり、続いてアライド・ゴールド(Allied Gold)が新設の大型鉱山の生産を合わせて9.58トンを計上した。バリックは3位に後退した。
また、手掘りなど非工業的な金採掘による生産量は前年度と同じ6トンで推移し、工業用生産の減少を補うには至らなかった。工業用と手掘りを合わせた2025年の総生産量は48.2トンとなり、軍政の当初予想54トンを大きく下回った。
軍政は鉱業の規制強化を進めることで長期的な収益向上を目指しているが、今回の結果は規制変更と大手企業との対立が短期的な生産に与える影響を浮き彫りにした。鉱業セクター関係者は今後の投資環境や規制の透明性が生産回復の鍵になるとしており、軍と企業の協調が求められている。
