◎コンゴ民主共和国は30年近く武装勢力の暴力に悩まされている。
世界食糧計画(WFP)は7日、コンゴ民主共和国東部の紛争から逃れた多くの市民がマラウイに流入し、難民危機を引き起こしていると警告した。
WFPによると、首都リロングウェ郊外にある同国唯一の難民キャンプの収容能力は1万人ほどだが、現在の収容者数は5万6000人にまで膨れ上がったという。
WFPマラウイは声明で、「状況は憂慮すべきものだ」と述べている。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、9月にコンゴからマラウイに逃げ込んだ難民は推定560人。コンゴ人の流入は昨年初め頃から急増した。
その大半はコンゴ人(62%)で、ブルンジ人(19%)、ルワンダ人(7%)、残りはエチオピアやソマリアから逃れてきた人たちだという。
難民の大量流入でキャンプ内の緊張が高まっている。WFPによると、今週、キャンプ内の1万1000世帯のうち600世帯が食料の受給者リストから外されたことで一部の難民が暴動を起こし、WFPの車を強奪したという。
WFPマラウイは一部の難民が小規模なビジネスを始めたり、何かしらの方法で生計を確保していることに言及し、「最も貧しい人々に食料を提供すべきだ」と報告している。
キャンプ内にあるコンゴ人コミュニティの代表によると、多くの難民が空腹に耐え、餓死者が出てもおかしくない状態だという。
コンゴは30年近く武装勢力の暴力に悩まされている。最近ではルワンダなどのツチ族武装集団の元戦闘員で構成される反政府勢力「3月23日運動(M23)」と軍の戦闘が激化している。
UNHCRによると、今年3月に戦闘が本格化して以来、民間人23万2千人以上が国内外への避難を余儀なくされたという。