◎ラジョエリナ氏の得票率は58.9%、他の野党候補を圧倒した。
アフリカ南東部・マダガスカルの選挙管理委員会は25日、先週行われた大統領選の最終結果を公表し、現職のラジョエリナ(Andry Rajoelina)大統領の勝利を認定した。
それによると、ラジョエリナ氏の得票率は58.9%、他の野党候補を圧倒した。投票率は47%。
ラジョエリナ氏は首都アンタナナリボで演説。「民主的な選挙が行われたことを嬉しく思う」と述べ、有権者に謝意を示した。
またラジョエリナ氏は同国を発展させるための努力を惜しず、全力を尽くすと約束した。
ラジョエリナ氏は2018年に初当選。決選投票で対立候補に勝利した。
地元メディアによると、今回の投票率は2018年より低かったという。
ラジョエリナ氏のライバル12人のうち10人が選挙運動を拒否し、有権者にボイコットを呼びかけていた。
野党連合は25日、共同声明を発表し、選管が公表した結果を「偽物」と非難。有権者に抗議デモを行うよう呼びかけた。
ある野党議員はX(旧ツイッター)にこう投稿している。「これから起こるであろう反政府デモ、暴動の責任はすべてラジョエリナにある。あの詐欺師が選管と有権者を買収した証拠はまもなく示されるだろう」
アンタナナリボの高等選挙裁判所は数日中に選挙結果を認定するものとみられる。
野党は16日の投票後、ラジョエリナ氏の政党TGVが有権者に対し、「ラジョエリナ氏に投票すれば1人あたり75ドルを支払うと約束していた」と主張。この結果、TGVの選挙事務所前には長蛇の列ができ、多くの有権者がラジョエリナ氏への投票を約束したという。
TGVの報道官は有権者を買収したという野党の告発を否定。しかし、ある党関係者は地元ラジオ局の取材に対し、「TGVの党員カードを持っている人は将来、政府から支給される食料品などを優先的に入手できる」と発言していた。
警察・検察当局は野党の告発に関するコメントを出していない。