◎ラジョエリナ大統領は先週の大統領選で他の野党候補に大差をつけ勝利する見通しだ。
マダガスカルのラジョエリナ大統領(Getty Images)

マダガスカルのラジョエリナ(Andry Rajoelina)大統領が有権者を買収したと告発されている。現地メディアが23日に報じた。

ラジョエリナ氏は先週の大統領選で他の野党候補に大差をつけ勝利する見通しだ。

首都アンタナナリボの選挙管理当局によると、開票率80%の時点でラジョエリナ氏の得票率は約60%。主要野党候補2人に大差をつけている。

地元メディアは「12月20日に決選投票が行われる可能性は極めて低くなった」と報じた。

野党候補率いるデモ隊は16日の投票日前日までアンタナナリボで抗議デモを主導。一部のデモ参加者が暴徒化し、機動隊と衝突する事態となった。

一連のデモで野党候補2人が軽傷を負い、いくつかの投票所が放火されたため、投票日が1週間延期された。

野党候補12人のうち10人がラジョエリナ氏と選管を非難し、有権者に投票を棄権するよう呼びかけていた。地元メディアによると、投票率は40%弱にとどまる見込み。

一方、野党は先週の投票後、ラジョエリナ氏の政党TGVが有権者に対し、「ラジョエリナ氏に投票すれば1人あたり75ドルを支払うと約束していた」と主張。この結果、TGVの選挙事務所前には長蛇の列ができ、多くの有権者がラジョエリナ氏への投票を約束したという。

TGVは有権者を買収したという野党の告発を否定。しかし、ある党関係者は地元ラジオ局の取材に対し、「TGVの党員カードを持っている人は将来、政府から支給される食料品などを優先的に入手できる」と述べていた。

警察・検察当局は野党の告発に関する声明を出していない。

一部の地元メディアは検察筋の話しとして、「TGVの高官が公職選挙法に違反した疑いで事情聴取を受けた」と伝えている。

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