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マダガスカルでZ世代の抗議デモ続く、警察と衝突も、大統領に退陣要求

機動隊は催涙ガスと閃光手榴弾を使って暴徒を追い払ったという。ケガ人や逮捕者の情報はない。
2025年9月30日/マダガスカル、首都アンタナナリボ、停電と断水に抗議するデモ(AP通信)

アフリカ南東部沖の島国マダガスカルの首都アンタナナリボで9日、約1000人の抗議者が市内を行進し、その一部と警察が衝突した。

現地メディアによると、機動隊は催涙ガスと閃光手榴弾を使って暴徒を追い払ったという。ケガ人や逮捕者の情報はない。

警察は装甲車で市内をパトロール。マスクを着用した抗議者らを威嚇した。

慢性的な停電・断水に抗議する若者主導のデモは9月25日に始まり、政府はアンタナナリボなど主要都市に夜間外出禁止令を発令している。

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のターク(Volker Turk)高等弁務官は一連の暴動と治安部隊による取り締まりで少なくとも22人が死亡したと報告しているが、政府はこの数字を否定している。

デモ隊は警察の取り締まりが強まるにつれ、政治家の汚職や縁故主義に抗議するようになった。

ラジョエリナ(Andry Rajoelina)大統領は先月末に全閣僚を解任し、デモ隊に対話を呼びかけたが、若者たちの怒りは収まらず、ラジョエリナ氏にも辞任を求めている。

現地メディアによると、デモ隊は市中心部の道路にバリケードを設置し、火を放って装甲車を妨害したという。

マダガスカルの電力・水道インフラは発展途上にあり、多くの課題を抱えている。特に農村部ではインフラ整備が遅れており、都市部と地方で大きな格差が存在する。

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