◎首都ダカールではこの数週間、機動隊と野党党首ウスマン・ソンコ氏を支持するデモ隊による衝突が続いている。
セネガルのサル(Macky Sall)大統領は20日、暴力的な野党支持者によるデモを改めて強く非難し、同国は民主国家であり続けると表明した。
サル大統領は訪問先のポルトガル・リスボンで記者団の取材に応じ、「セネガルは民主主義の普遍的な価値観にコミットしている」と語った。
首都ダカールではこの数週間、機動隊と野党党首ウスマン・ソンコ(Ousmane Sonko)氏を支持するデモ隊による衝突が続いている。
ソンコ氏は今月初め、青少年を堕落させた罪で禁固2年の有罪判決を言い渡されたが、マッサージ店の女性従業員に対する性的暴行罪では無罪となった。
ダカールの住宅街に陣取ったデモ隊は機動隊に石や火炎瓶を投げ、道路を封鎖。一部の暴徒は略奪行為を働いているようだ。
機動隊はこれに催涙ガスと実弾で応戦し、多くの死傷者を出した。
ソンコ氏は2019年の大統領選で3位となり、主に若者に人気がある。同氏の支持者は一連の裁判について、2024大統領選への立候補を妨害する与党の謀略と主張している。
ソンコ氏はサル大統領に対し、憲法を遵守し、任期満了を持って退任するよう求めている。
一部の地元メディアはサル大統領が憲法を無視して3期目を目指す可能性があると報じているが、サル大統領はこの報道に一切反応せず、沈黙を守っている。
サル大統領は一連の暴力に関与した者と責任者を特定するための捜査を関係機関に命じたが、野党陣営との協議には応じるとしている。