◎戦闘は反政府勢力「3月23日運動(M23)」とコンゴ軍が争っている地域から離れた場所で発生した。
コンゴ民主共和国当局は22日、東部の北キブ州郊外で反政府勢力「3月23日運動(M23)」と武装民兵APCLSの戦闘が始まったと明らかにした。
AFP通信によると、戦闘はM23とコンゴ軍が争っている地域から離れた場所で発生したという。
APCLSの報道官はAFP通信の取材に対し、「我々は戦闘の真っただ中にいる」と語った。
報道官によると、戦闘は州郊外の2つの地域で再燃したという。
衝突を目撃した州都ゴマの住民はAFPに、「M23が前進してきたようだ」と語った。
M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成される武装勢力で、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。
しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。昨年11月頃から活動を活発化させた。
コンゴ政府、米国、国連の専門家はルワンダ政府がM23を支援していると指摘しているが、ルワンダはこの主張を否定している。
1994年のルワンダ大虐殺で告発されているフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。
M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているとみられる。
一方、APCLSはフツ族と親しい2つの民族で構成される民兵組織で、北キブ州を守るために戦っている。
AFP通信によると、両陣営が衝突したエリアから10kmほど離れた場所でコンゴ軍と警察の合同パトロールが実施されたという。
近隣諸国はこの地域の混乱と人道危機の解決を目指している。
コンゴとルアンダ首脳は先月、停戦を目指すことで一致した。
停戦が実現しなければ北キブ州に展開している東アフリカ共同体(EAC)の連合軍が戦闘に介入することになる。ケニア政府はこの地域に陸軍の兵士約1000人を派遣している。