◎リビアの原油生産量(日量)は3分の2に落ち込んでいた。
リビア政府は21日、3カ月ぶりに原油の輸出を再開したと発表した。
現地メディアによると、東部地域に拠点を置くもうひとつの政府がリビア国営石油会社(NOC)の会長を解任し、油田の稼働再開を許可したという。
首都トリポリの政府は声明の中で、「マルタ籍のタンカーが原油100万バレルを輸出するために北部の港に入港した」と述べている。このタンカーはイタリアに向かう予定だという。
NOCによると、マーシャル諸島とリベリアのタンカーも入港し、20日に合わせて160万バレルを出荷したという。
トリポリ政府の報道官は記者団に対し、「原油の輸出を3カ月ぶりに再開し、油田の生産量も順調に回復している」と語った。
東部政府は3カ月前、NOC施設を襲撃し、主要油田の生産を停止するよう命じた。
東部政府は東部・南部地域の支配者である元国軍将校のハフタル(Khalifa Haftar)司令官の支援を受けている。
この閉鎖により、リビアの原油生産量(日量)は3分の2に落ち込んだ。
国連の支援を受けるトリポリ政府は昨年末に予定していた大統領選を実施できず、国際社会を失望させた。
東部政府はトリポリ政府を非難し、暫定首相に元内相のバシャガ(Fathy Bashagha)氏を起用。トリポリ政府のドベイバ(Abdul Hamid Dbeibah)暫定首相に辞任を求めている。