リビア25年1~9月石油輸出収入2.2兆円=中央銀行
国営石油公社(NOC)の輸出量は前年同月比で30%ほど増加した。
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アフリカ北部・リビアの中央銀行は15日、今年1月から9月末までの石油収入が794億リビア・ディナール(約2.2兆円)に達したと明らかにした。
それによると、国営石油公社(NOC)の輸出量は前年同月比で30%ほど増加したという。
リビアの石油産業は、国の経済にとって極めて重要な柱である。確認埋蔵量は約480億バレルとされ、アフリカではナイジェリアに次ぐ規模を誇る。石油は主に北部の内陸地帯や沖合で産出され、質の高い軽質原油が多いため、欧州諸国を中心に輸出されている。
NOCが中心となって生産・輸出を管理しており、外国企業との合弁事業も多く存在する。しかし、2011年のカダフィ政権崩壊以降、政治的混乱や武装勢力の影響により、油田の操業停止やインフラの破壊が繰り返され、生産は安定しない状況が続いている。
それでもリビアは、地理的に欧州市場に近く、復興次第では再び重要な供給国となる可能性を秘めている。石油産業の安定と再建は、リビアの経済回復と国家再建に不可欠な課題である。