◎リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。
リビア西部の砂漠地帯で集団墓地が見つかり、移民とみられる65人の遺体が発見された。国際移住機関(IOM)が22日、明らかにした。
それによると、リビアの捜査当局は今週初め、首都トリポリの南方約350キロの砂漠地帯で墓地を発見したという。
IOMはフェイスブックに声明を投稿。「当局は移民とみられる65人の遺体を掘り出し、身元を特定するためにサンプルを採取した」と書き込んだ。
当局は遺体を政府指定の集団墓地に埋葬したと報告している。
地元メディアは専門家の話しとして、「近隣諸国から徒歩で砂漠地帯に入った多くの移民が道に迷ったり、体調を崩したりして亡くなっている」と伝えている。
移民たちは途中で力尽きた者を埋葬し、リビアの港を目指す。
リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。
同国で活動する人身売買組織は不安定な情勢を利用して多くの利益を上げているとみられ、エジプト、アルジェリア、スーダンなど、少なくとも6カ国から移民を海岸に移送。頼りないゴムボートや木造船に乗せ、地中海に送り出している。
IOMによると、リビア沖で昨年死亡した移民は少なくとも962人確認され、1563人が行方不明になったという。
政府が運営する移民専用の収容所では強制労働、性的虐待、拷問が横行している。