◎ピックアップトラックはチャド国境を越え、リビア領内を120kmほど進み、停止した。
リビアの国境警備当局は30日、隣国チャドの国境近くで亡命希望者と思われる20人の遺体を発見したと発表した。
地元メディアによると、遺体は故障したピックアップトラックのすぐ近くで発見されたという。
当局は声明で、「20人は脱水で死亡したものと思われる」と述べている。「亡命希望者と思われる人々は車が故障し先に進めなくなったようです...」
ピックアップトラックはチャド国境を越え、リビア領内を120kmほど進み、停止した。
当局は遺体収容の様子をフェイスブックで公開している。
リビア国境付近の夏場の最高気温は40度を超え、雨はほとんど降らない。
リビアは2011年の革命でカダフィ(Moamer Kadhafi)大佐を倒し内戦に突入。無法地帯となり、チャド、ニジェール、スーダンの亡命希望者が押し寄せるようになった。
人身売買組織は欧州に亡命を求める人々をトラックに詰め込みサハラ砂漠横断を試みる。専門家によると、途中で命を落とす人も少なくないという。
リビアに入った亡命希望者は頼りないゴムボートで危険な旅に出る。国際移住機関(IOM)によると、今年1月~4月の間に地中海で溺死した亡命希望者は確認されているだけで500人近くにのぼるという。