◎リビアには西部と東部に2つの政府が存在する。
リビア、西部政府を支持する民兵(Getty Images)

リビアの首都トリポリで2つの武装民兵グループが衝突し、少なくとも12人が死亡した。地元当局が10日、明らかにした。

それによると、戦闘はトリポリ東部の人口密集地で発生。銃撃戦は数時間に及び、少なくとも12人が死亡したという。

西部政府の保健当局は少なくとも9人が死亡、16人が負傷したと報告している。

地元メディアによると、2つの武装勢力は西部政府のドベイバ(Abdul Hamid Dbeibah)首相とつながりのある組織とみられる。

このうち1つは9日に指導者が暗殺されかけたことを受け、対立する組織に攻撃を仕掛けたとされるが、詳細は不明だ。

西部議会は9日、この暗殺未遂を非難し、関係機関に対し、事件の真相を明らかにするよう求めた。

ドベイバ氏の報道官はこの事件に関する声明を出していない。

国連リビア支援ミッションは10日、トリポリの人口密集地で戦闘が発生し、数百人が避難を余儀なくされたと述べ、この地域の警備が強化されたことに懸念を表明した。

リビアには西部と東部に2つの政府が存在する。政治的な行き詰まりと争いは分断を招き、混乱が収束する見通しは立っていない。

ドベイバ政権と対立する東部政府のバシャガ(Fathy Bashagha)首相はシルトに拠点を置き、21年3月頃から権力闘争を続けている。

軍派閥トップの実力者である元国軍将校のハフタル(Khalifa Haftar)司令官は東部政府を支援している。

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