◎10歳の少女を含む少なくとも5人が死亡、13人が重軽傷を負った。
リビア、首都トリポリ近郊、治安部隊(Getty Images/AFP通信)

リビア当局は26日、首都トリポリ西方ザウィヤで2つの武装勢力が衝突し、5人が死亡、13人が負傷したと報告した。

AFP通信によると、戦闘を起こした武装勢力はトリポリ政府の国防省と内務省に所属する準軍組織だという。戦闘員たちは重火器を使用したと伝えられている。現場はトリポリの西約40kmに位置するザウィヤの中心部。

負傷者を受け入れた医療機関によると、10歳の少女を含む少なくとも5人が死亡、13人が重軽傷を負った。

AFP通信は治安筋の話を引用し、「武装勢力は燃料取引で対立していた」と報じている。

ザウィヤはチュニジア国境に近く、燃料の密売をめぐるトラブルが多発しているようだ。一部の地元メディアは「武装勢力の戦闘員がライバル組織の支持者に殺害され、戦闘が勃発した」と報じている。

国連の承認を受けるトリポリ政府のドベイバ(Abdul Hamid Dbeibah)暫定首相と東部の港町シルトに拠点を置くもうひとつの政府を率いるバシャガ(Fathy Bashagha)暫定首相は今年3月から権力闘争を続けている。

バシャガ氏は東部と南部地域の支配者である元国軍将校のハフタル(Khalifa Haftar)司令官の支持を得ており、ドベイバ氏をトリポリから追放したいと考えている。

両政府に忠誠を誓う2つの民兵組織が関与した8月末の戦闘では少なくとも32人が死亡、160人近くが負傷した。

リビアは2011年のカダフィ(Muammar Gaddafi)大佐討伐以来、権力闘争・混乱・暴力から抜け出せずにいる。

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