◎国連公認政府と東部政府は各地で派閥争いを繰り広げている。
2020年12月3日/リビア、首都トリポリの政府庁舎、バシャガ内相(Getty Images/AFP通信)

リビア東部政府の暫定首相であるバシャガ氏は5日、港町シルトに東部政府の拠点を移すと発表した。

東部の都市トブルクにある議会は2月初めに暫定内閣を発足させ、バシャガ氏を首相に指名した。しかし、首都トリポリには国連公認政府がある。

国連公認政府の暫定首相であるドベイバ氏はバシャガ氏の暫定首相就任を却下し、東部政府に解散を呼びかけている。

ドベイベ派とバシャガ派は各地で派閥争いを繰り広げている。

バシャガ氏は記者会見で東部政府の機能をシルトに移し、そこで国の指揮を執ると説明した。

バシャガ派は2011年の革命で主導的な役割を果たしたハリファ・ハフタル司令官の支援を受けており、強硬姿勢を貫いている。

一方、ドベイバ派の背後には首都トリポリの国連公認政府に仕える陸軍がいる。

東部議会は昨年12月に予定されていた大統領選挙が頓挫した後、ドベイバ氏を無能と非難した。

大統領選は12月から1月に変更され、その後、無期限延期となった。議会選は2月に行われる予定だったが、こちらも延期が決まっている。

バシャガ派の武装勢力は国内の主要石油施設を占領し、ドバイバ氏に圧力をかけている。

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