◎溶岩は先週、3,000人以上が眠る西部の墓地のひとつを破壊した。
2021年11月28日/スペイン領、カナリア諸島のラ・パルマ島(Getty Images/AFP通信)

11月28日、スペイン領カナリア諸島政府はラ・パルマ島の火山活動が再び活発化し、新たな火口から溶岩が噴き出したと明らかにした。

ラ・パルマ島の南に位置するクンブレ・ビエハ山は9月19日に噴火し、これまでに6,000人以上が避難を余儀なくされ、2,000軒以上の家屋が被害を受けた。死傷者は報告されていない。

スペイン国立地理研究所のマリア・ホセ・ブランコ氏は28日、新たな噴火口から溶岩が噴き出したと述べた。「溶岩はこれまで被害を受けていなかった地域に向かってゆっくり進んでいます...」

溶岩は先月、火口の西の住宅地を飲み込み、大西洋に到達した。現地メディアによると、島の経済を支える多くのバナナ農園が被害を受け、道路、送電鉄塔、水道管などのインフラ設備を含む少なくとも1,100ヘクタール(東京ドーム235個分)が焼け野原になったという。

また溶岩は先週、3,000人以上が眠る西部の墓地のひとつを破壊した。

スペイン国立地理研究所によると、11月27日遅くから28日の間に少なくとも80回地震を観測したという。最大震度はM3.6だった。

クンブレ・ビエハ山の東に位置するラ・パルマ空港は火山灰の影響で何度か封鎖されたが、先週末運航を再開した。カナリア諸島はアフリカ北部を代表する人気観光地のひとつで、毎年多くのヨーロッパ人観光客を迎え入れている。

カナリア諸島政府は先月、島のインフラと施設の再建に向けた復興計画を発表したが、取り組みは火山活動の影響で思うように進んでいない。スペイン政府も多くの支援を提供している。

2021年9月20日/スペイン、カナリア諸島のラ・パルマ島(Getty Images/AFP通信)
アフィリエイト広告
スポンサーリンク