◎この事件は今年4月に発覚し、ケニア全土を震撼させた。
ケニア南東部キリフィの町マリンディにあるカルト教団施設内で死亡した信者の数が400人を超えた。地元当局が17日、明らかにした。
それによると、警察は今週、教団施設内で新たに12人の遺体を掘り起こしたという。
グッドニュース・インターナショナル教会の牧師ヌセンゲ(Paul Mackenzie Nthenge)容疑者らは、「断食すればイエス・キリスト(Jesus Christ)に会える」と信者を洗脳していたとされる。
この事件は今年4月に発覚し、ケニア全土を震撼させた。
警察はヌセンゲ容疑者を含む教団関係者37人を逮捕・起訴し、教団の広大な敷地を捜索している。
報道によると、地元警察は17日の記者会見で犠牲者の数が403人に達したと報告したという。
教団施設内で保護した信者は95人。このうち65人が病院に搬送されたことに抗議してハンガーストライキを行ったとされる。この65人は自殺未遂の罪で逮捕された。
赤十字はマリンディの市民少なくとも613人が教団施設内で行方不明になったと報告している。
警察によると、収容した遺体403体のうち253体のDNA鑑定を行い、身元確認を行っているという。そのほとんどが埋葬され、腐敗していた。
ヌセンゲ容疑者は子供たちに学校に行かないよう求める説教をしたとして教会が閉鎖された後、2019年にこの教団を開いた。
ヌセンゲ容疑者は子供の失踪事件で逮捕・起訴されたものの、保釈されていた。
一方、ルト(William Ruto)大統領はこの事件を調査する司法委員会を立ち上げたが、野党の申し立てを受けた裁判所はこれを違法と裁定し、解散を命じた。
ルト氏はこの事件を「テロ」と呼び、宗教を利用した凶悪犯罪を取り締まると誓った。