◎警察は今月中頃、グッドニュース・インターナショナル教会の牧師ヌセンゲ容疑者を逮捕した。
2023年4月23日/ケニア、南東部キリフィ郊外、カルト教団の敷地内(Getty Images/AFP通信)

ケニアの警察当局は1日、南東部キリフィの町マリンディにあるカルト教団施設内で発生した信者の大量死事件について、これまでに110人の死亡を確認し、行方不明者の捜索を続けていると明らかにした。

警察は今月中頃、グッドニュース・インターナショナル教会の牧師ヌセンゲ(Makenzie Nthenge)容疑者を逮捕した。

ヌセンゲ容疑者は「断食すればイエス・キリスト(Jesus Christ)に会える」と信者を洗脳し、死に追いやったとされる。

政府機関と国家警察による捜査は大雨の影響で遅れている。公式の犠牲者数は1日時点で110人。ケニア赤十字社によると、この地域で教団の活動に参加したとされる市民200人以上と連絡が取れなくなっているという。

内務省の報道官は1日、「地上と空中から敷地を捜索した結果、この2日間で新たに生存者を5人保護した」と明らかにした。

ルト(William Ruto)大統領はこの事件を調査する司法委員会を近く設置するとしている。

野党党首のオディンガ(Rila Odinga)議員は1日、議会に対し、「悪徳牧師が大量死をもたらしたのか否かをハッキリさせる必要がある」と呼びかけた。

一部の地元メディアは「ヌセンゲ容疑者とつながりのある業者が信者の臓器売買を企てていた可能性がある」と伝えている。

野党議員や人権団体は政府の捜索・救助作業が遅れていることや、ジャーナリストが敷地内への立ち入りを禁じられたことに不満を表明している。

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