◎副大統領候補に女性が選ばれるのは初めて。
ケニアの野党党首オディンガ(Rila Odinga)議員は16日、8月に行われる大統領選のランニングメイトにベテラン女性議員のカルア(Martha Karua)氏を指名した。
ケニアの副大統領候補に女性が選ばれるのは初めて。
弁護士でもあるカルア氏は汚職や不正とは無縁で、自分の意見をハッキリ言うと定評があり、強い女性指導者を求める女性有権者から支持を集めると期待されている。
2013年の大統領選に立候補し落選したカルア氏は汚職を撲滅すると誓ったことで「鉄の女」と呼ばれるようになり、政治家や役人の不正が発覚するたびに激怒してきた。
カルア氏は16日の演説で、「ケニアの中にある汚職を消し去ることができれば、国民を約束の地にいざなうことができる、と私は心の底から信じています」と語った。
オディンガ氏のライバルである現職のウィリアム・ルト(William Ruto)副大統領は15日、ガチャグア(Rigathi Gachagua)議員をランニングメイトに選んだ。
オディンガ氏はカルア氏を「高い理念を持つ並外れたリーダー」と称賛した。
最新の世論調査によると、オディンガ氏とルト副大統領の支持率は拮抗しているという。ケニヤッタ(Uhuru Kenyatta)大統領は任期満了をもって退任する。
ケニヤッタ大統領は2期目のスタート時、オディンガ氏と公の場で握手を交わし、ルト副大統領の反感を買った。
それ以来、ケニヤッタ大統領とルト副大統領は事あるごとに対立し、時には公の場でののしり合うこともあった。ケニヤッタ大統領は野党のオディンガ氏を支持すると明言している。
8月9日に予定されている投票は紛糾すると予想されており、東アフリカの盟主であるケニアの政治的安定性が再び試されることになるだろう。
ケニアの選挙はしばしば訴訟に発展している。2007年の総選挙は民族紛争に発展し、1000人以上が死亡した。