◎ケニアで現職の副大統領が罷免されたのは初めて。
ケニア、首都ナイロビ、キンディキ内相(Getty Images)

ケニアルト(William Ruto)大統領は18日、上下両院がガチャグア(Rigathi Gachagua)副大統領の不信任決議案を可決したことを受け、キンディキ(Kithure Kindiki)内相を新副大統領に指名した。

議会は全会一致でキンディキ氏の就任を承認。しかし、首都ナイロビの高等法院はガチャグア氏の上院公聴会が終わっていないとして、後任の就任を差し止める命令を出した。

高等法院は「キンディキ氏の副大統領就任とガチャグア氏の公聴会は10月24日まで停止され、その後、最高裁長官が任命した判事団がこの問題を討議する」としている。

また高等法院は「最高裁の判事団が結論を出すまで、キンディキ氏は副大統領に就任できない」とした。

ガチャグア氏は今年6月の反政府デモを支持し、さらに複数の汚職や不正行為に関与したと告発されている。

この事態を受け、ルト氏の与党・国家統一党がガチャグア氏の弾劾動議を提出した。

議会下院(定数349)は先週。上院(定数67)は17日に不信任決議案を賛成多数で可決した。

ガチャグア氏は16日午前、上院公聴会で疑惑を全て否定し、決議案を否決するよう訴えていた。午後にも尋問を受ける予定であったが、同氏が体調を崩し中止となっていた。

そしてガチャグア氏は胸の痛みを訴え病院に搬送、入院する運びとなった。

ガチャグア氏の弁護団は公聴会を22日まで延期するよう求めていた。

ガチャグア氏の弾劾は与党内の分裂を浮き彫りにした。

キンディキ氏はルト氏の盟友であり、ルト氏が大統領に就任してからの2年間、内相を務めた。

ロイター通信は情報筋の話しとして、「ガチャグア氏の弁護団は18日に後任の就任を差し止めるよう裁判所に申請した」と伝えている。

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