◎アフリカ大陸の54カ国のうちケニアを含む30カ国が同性愛を犯罪としている。
ケニア政府は10日、LGBTQ+(性的少数者)を擁護する意見が学校で浸透しているという指摘を受け、反LGBTQキャンペーンを開始した。
教育省は国内の学校に礼拝堂を設置し、反ゲイ対策を推進するとしている。
人権団体は保守的な「ケニア聖公会」がLGBTQや同性愛に関する誤った情報を生徒に教える可能性があると怒りを表明した。
アフリカ大陸の54カ国のうちケニアを含む30カ国が同性愛を犯罪としている。
ケニア最高裁は先月、LGBTQ関連団体の活動登録を認めないという当局の決定は違憲と裁定したが、政府は反ゲイを維持すると誓っているように見える。
教育省の報道官は声明で、「学校におけるLGBTQの問題に対処する委員会を発足させ、礼拝堂設置に向けた準備を進めている」と述べた。
また報道官は学校の図書館や教科書の内容も精査するとした。
この委員会の委員長はケニア聖公会の大主教になる予定だ。
AFP通信は政府関係者の話を引用し、「これらの問題を学校に持ち込むことはできず、容認しない」と報じている。
ルト政権は先月、10代の若者向けに発行されたLGBTQをテーマとする洋書を禁書に指定した。
学齢期の子供を持つ親や宗教関係者は市場に出回っている書籍を徹底的に調査し、LGBTQや同性愛に関する内容を含む書籍を禁止するよう政府に要求している。
ルト(William Ruto)大統領は世論の圧力を受け、特定の洋書を書店や図書館から撤去するよう命じた。
ケニヤッタ(Uhuru Kenyatta)前大統領も昨年9月、LGBTQ映画のストリーミングを禁止するためにNetflixと協議していると明らかにした。