◎アフリカの多くの国では、小規模農家や既存の作物、環境、人々の長期的な健康に悪影響を及ぼす可能性があるとして、遺伝子組み換え作物を禁止している。
遺伝子組み換えトウモロコシ(Getty Images)

ケニア政府は3日、遺伝子組み換え(GM)作物の栽培と輸入を許可すると発表した。

ケニアの一部地域を含む東アフリカでは壊滅的な干ばつが進行中であり、子供を含む数千万人が人道支援に頼って生活している。国連はこの地域で「目も当てられない」ような大飢饉が発生する可能性があると警告している。

大統領府は3日の声明で、「GMトウモロコシの一般栽培と輸入を許可した」と明らかにした。

米国は今年初め、通商代表部を通じてケニアのGM禁止令と東アフリカ諸国の商業拠点への米農産物輸出規制について言及し、ケニア政府を批判していた。

同代表部は3月に公表した年次報告書の中で、「禁止令は食料支援にも影響を与える」と指摘している。米国のGM作付け面積は世界最大である。

キャサリン・タイ(Katherine Tai)代表は先月、ルト(William Ruto)大統領の就任式に米国代表団を率いて出席し、「両国は貿易の強化を含む優先事項を理解・支持している」と言及した。

ルト政権は全国47郡のうち23郡に影響を及ぼしている干ばつと、長期的な食糧安全保障について議論してきた。

大統領府によると、閣僚らは害虫や病気に強い作物を採用することなどについて協議したという。

農業はケニア経済の推進力であり、農村部の労働者の7割が農業に従事している。元農相のルト氏は農業の生産性向上を政策のひとつに掲げている。

アフリカの多くの国では、小規模農家や既存の作物、環境、人々の長期的な健康に悪影響を及ぼす可能性があるとして、GMを禁止している。

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