◎昨年の大統領選でルト大統領に敗れたオディンガ氏を支持するデモ隊は最近の増税とインフレに抗議し、要求が受け入れられるまでデモを続けるとしている。
2023年7月12日/ケニア、首都ナイロビ、ルト政権の政策に抗議するデモ隊(Getty Images/AFP通信)

ケニアの首都ナイロビで機動隊と野党を支持する暴徒が衝突し、少なくとも6人が死亡、子供を含む50人以上が負傷した。地元当局が12日、明らかにした。

それによると、暴徒は機動隊に石やビンを投げつけ、機動隊は催涙ガス弾で応戦したという。

ナイロビの通りに集まった暴徒はタイヤやゴミ箱に火を放ち、店舗を略奪した。

ガチャグア(Rigathi Gachagua)副大統領は12日、SNSに声明を投稿。「警察を攻撃するな。町を破壊するな。店舗を略奪するな。この卑怯者!」と書き込んだ。

昨年の大統領選でルト(William Ruto)大統領に敗れたオディンガ(Rila Odinga)氏を支持するデモ隊は最近の増税とインフレに抗議し、要求が受け入れられるまでデモを続けるとしている。

オディンガ氏は12日、「警察官が市民を殺害した」と非難し、「抗議デモに参加してルト政権を追放しよう」と有権者に呼びかけた。

ケニアの消費者物価指数(CPI)は8%台を維持しており、増税が不満に拍車をかけた。

増税は現在、裁判で争われており、高裁の決定により、一時停止している状態だ。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は12日、ケニア警察が過剰かつ不必要な力を行使していると非難声明を出した。

HRWとアムネスティ・インターナショナルは今年5月にも同様の声明を出している。この時は機動隊の取り締まり中にデモ参加者少なくとも12人が死亡したとされる。

HRWは国家安全保障を理由に抗議デモを行う際は警察への事前届け出が必要というルールも批判している。

ケニアの刑法は平和的なデモの権利を保障しているが、公道や公共施設でデモを行う際には警察への届け出が必要である。

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