◎ケニアはソマリアに平和維持要員を派遣している。
ケニア軍は21日、イスラム過激派組織アルシャバーブの戦闘員がソマリア南部の軍事基地を襲撃し、ケニア兵少なくとも3人を殺害したと明らかにした。
ケニアはソマリアに平和維持要員を派遣している。
軍関係者によると、事件はケニア国境に近い南部ジュバの軍事基地で21日早朝に発生したという。容疑者はライフル銃を乱射し、兵士3人が死亡、5人が負傷した。
容疑者はその場で射殺された。単独犯とみられる。
地元メディアによると、アルシャバーブはSNSに犯行声明を出したという。
AP通信はケニア軍関係者の話を引用し、「テロの脅威は蔓延しており、警戒態勢を維持する必要がある」と報じている。
ケニア政府もカタールでFIFAワールドカップが開幕したことを受け、市内の警戒を強化している。
アルシャバーブは2010年の南アフリカ大会中、ウガンダの首都カンパラにあるレストランを襲撃し、70人以上を殺害した。
ケニア軍は21日の声明で、「テロリストはワールドカップで国民が油断している隙を狙っている」と警告した。
ケニア軍はアフリカ連合(AU)の方針に基づき、ソマリア領内に部隊を展開している。
ブルンジとウガンダの要員は首都モガディシュとその周辺でアルシャバーブの侵攻に備えている。
アルシャバーブは国際テロ組織アルカイダとつながりのあるイスラム過激派のひとつで、ソマリア南部と中部の大部分を支配し、モガディシュ近郊まで支配地域を拡大したとみられる。
アルシャバーブは近年、ソマリア国境を突破してケニアの遠隔地にも攻撃を仕掛けている。軍当局によると、この攻撃により、市民と兵士数十人が死傷したという。
アルシャバーブとみられる武装集団は20日、ケニア北東部マンデラ県の警察署を襲撃したが、治安部隊に撃退された。