ケニア2025年第3四半期GDP+4.9%、国内経済底堅く
中央政府はインフラ投資や政策支援を通じて経済の回復を促してきたが、今回の統計はその努力が一定の成果を上げていることを示している。
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ケニア統計局が6日に公表した最新の経済統計によると、同国の2025年第3四半期(7~9月)の実質GDPは前年同期比4.9%増と、前年の4.2%から加速したことが明らかになった。これは農業や建設など複数の主要産業が成長を牽引した結果であり、国内経済の底堅い回復を示す数字となった。
統計局はレポートの中で、農業・林業・漁業セクターは約3.2%の成長を記録し、特に牛乳生産の増加や切り花の輸出拡大が貢献したと説明した。また、建設業は前年同四半期に2.6%の縮小を見せていたが、2025年には6.7%の成長に転じたほか、鉱業・採石業も前年の12.2%縮小から16.6%の成長へと大きく改善した。これらの動きが全体のGDP成長率を押し上げた。
その他サービス分野でも成長が見られた。宿泊・飲食サービスは17.7%、不動産は5.7%、金融・保険活動は5.4%、運輸・倉庫業は5.2%、公共行政は5.1%、卸売・小売業は4.8%、情報通信は4.5%の伸びを示し、幅広い産業の回復が経済拡大を支えた。輸出の一部で伸び悩みがみられた農産物や一部原料の生産減少があったものの、全体としては成長トレンドが維持された。
中央政府はインフラ投資や政策支援を通じて経済の回復を促してきたが、今回の統計はその努力が一定の成果を上げていることを示している。建設業の回復はインフラ整備の進展を反映しており、鉱業のプラス転換は投資環境の改善や資源価格の好転が寄与した可能性がある。これらの産業が強い伸びを示したことは、経済の多角化が進んでいる兆候とも受け止められている。
一方で、経済の持続的な成長には引き続き課題も残る。輸出品の一部で成長が鈍化しているほか、インフレ率の上昇や為替変動など外部環境の影響が懸念されている。また、成長を支えるための雇用創出や中小企業支援など、構造的な課題にも対応する必要があるとの指摘もある。これらは今後の政策運営における重要な焦点となる見込みだ。
国際機関もケニア経済の見通しを注視している。世界銀行などは過去の報告で、ケニアは他のサブサハラ・アフリカ諸国と比べ比較的高い成長率を維持しているとしつつ、雇用創出や生産性向上といった構造的な改善が不可欠であると指摘している。こうした分析は、成長の質を高めるための政策議論に影響を与える可能性がある。
政府関係者は今回の成長を踏まえ、引き続きマクロ経済の安定化と投資環境の改善に取り組む姿勢を示している。特にインフラ整備やデジタル経済の促進、農業の付加価値向上といった分野に重点を置く方針であり、これが今後の経済成長のさらなる強化につながるかどうかが注目されるところだ。
