▽同国では10月に行われた大統領選で与党・モザンビーク解放戦線(FRELIMO)のシャポ氏が勝利して以来、抗議デモが続いている。
アフリカ南東部・モザンビークの首都マプトにある刑務所内で暴動が発生し、少なくとも33人が死亡、15人が負傷し、約1500人の受刑者が脱獄した。国家警察が25日、明らかにした。
それによると、脱獄した受刑者のうち150人を逮捕したという。
同国では10月に行われた大統領選で与党・モザンビーク解放戦線(FRELIMO)のシャポ(Daniel Chapo)氏が勝利して以来、抗議デモが続いている。
野党はFRELIMOが票を操作したと主張し、支持者に抗議デモを行うよう呼びかけている。
地元メディアは抗議デモが刑務所に波及し、暴動を引き起こしたと報じているが、法務省は声明で、「この暴動と抗議デモは無関係である」と主張した。
警察によると、暴動とその後の混乱により刑務所内と周辺で33人が死亡、15人が負傷したという。死傷者の身元は不明である
AP通信は情報筋の話しとして、「受刑者たちは刑務官を取り押さえ、AK47ライフルを奪い、刑務所から一斉に脱獄した」と伝えている。
憲法裁判所は23日に大統領選の結果を承認。これにより、シャポ氏の勝利が確定した。野党支持者たちはこれを受け、マプトなどで抗議デモを開始し、一部が暴徒化。内務省によると、少なくとも21人が死亡し、うち2人は警察官だという。
FRELIMOは1975年の独立時に政権を握り、その後、モザンビーク民族抵抗運動(RENAMO)と15年にわたると血生臭い内戦を戦った。RENAMOは後に野党となり、今回の選挙にも候補を擁立した。
FRELIMOは過去にも不正選挙でしばしば非難されてきた。昨年の地方議会選挙後にも激しい抗議デモが起きている。