コートジボワール大統領選、ワタラ氏(83歳)が4選誓う、10月25日投開票
選挙管理委員会はワタラ氏のライバルと目されている野党指導者4人の大統領選への立候補を禁じている。
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アフリカ西部・コートジボワールの最大都市アビジャンで18日、ワタラ(Alassane Ouattara、83歳)大統領が選挙集会を開いた。
ワタラ氏は10月25日の大統領選挙で再選を果たすと誓い、支持者に投票を呼びかけた。
選挙管理委員会はワタラ氏のライバルと目されている野党指導者4人の大統領選への立候補を禁じている。
ワタラ氏は2016年の憲法改正で自身の任期はリセットされたと主張し、20年の大統領選に立候補。3選を決めた。
野党はこれに猛反発し、各地で抗議デモが激化。治安部隊の取り締まりにより、数百人が死傷した。
2010年の大統領選後にはバグボ(Laurent Gbagbo)元大統領が敗北を認めず、抗議デモが暴動に発展。3000人以上が死亡する事態となった。
先月以来、アビジャンを含む複数の都市や町で野党主導の抗議デモが続いている。
地元メディアはワタラ氏が再選する可能性が高いと報じている。ワタラ氏はよく知られていない4人の候補の挑戦を受ける予定だ。
ワタラ氏は演説で、高止まりする失業率を改善し、若者の生活向上を約束。「私は常に国民のために努力してきた」と語った。
西アフリカでは近年、ワタラ氏のように権力を維持しようとする指導者が急増。この数年で8回軍事クーデターが起きている。
コートジボワールが最貧国から抜け出せない理由には、複数の要因が絡んでいる。
第一に、長年にわたる政治的不安定と内戦が経済成長を大きく妨げてきた。2002年からの内戦や政変は、インフラの破壊や国民の分断を引き起こし、外国からの投資や観光業を停滞させた。
第二に、経済の過度な一次産品依存がある。特にカカオ豆への依存が強く、国際価格の変動に大きく影響を受けやすい。これにより、安定した経済成長が難しくなっている。
第三に、教育や医療などの社会インフラが不十分であり、人材育成が進まないため、産業の多様化が実現できていない。また、汚職や政府の統治能力の弱さも、国際的な支援の効果を減少させている。これらの構造的問題が複合的に作用し、コートジボワールの経済発展を阻んでいる。