◎対象は2歳未満の児童約25万人。費用は政府が負担する。
西アフリカ・コートジボワールで15日、マラリアワクチン「R21/Matrix-M」の接種キャンペーンが始まった。
対象は2歳未満の児童約25万人。費用は政府が負担する。
世界保健機関(WHO)は2021年に世界初のマラリアワクチンRTS,S/AS01を承認。それから2年後、R21を承認した。
R21はより安価で入手しやすく、WHOによると、75%以上の有効性があり、追加接種することで少なくとも1年間は予防効果が維持されるという。
子供たちは期間中、R21を3回接種することになる。
最大都市アビジャンの会場で接種した女児の母親はAP通信の取材に対し、「これは子供の命と健康を守るものであり、初日に受診すると決めていた」と語った。
WHOは21年、GSK社製のマラリアワクチンRTS,S/AS01を承認した。しかし、このワクチンは4回接種が必要であり、数ヶ月で予防効果が薄れてしまう。
R21の1回あたりのコストは約4ドル。製薬会社は毎年少なくとも1億回分製造する予定としている。
世界のマラリア感染者の90%以上がアフリカ大陸で報告され、毎年20万人以上の子供が亡くなっている。
マラリアはマラリア原虫をもった蚊に刺されることで感染する疾患。最も多い症状は発熱と悪寒で、発熱の数日前から倦怠感、背部痛、食欲不振など、不定の前駆症状が認められることもある。予防も治療も可能だ。
WHOによると、世界の昨年のマラリア感染者数は約2億4900万人、死者数は約60万8000人。