コートジボワール政府、カカオ豆の固定価格発表へ 26年4月期
コートジボワールは世界市場のカカオ価格が前回の高値から大幅に下落している状況に対応を迫られている。
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世界最大のカカオ生産国であるコートジボワール政府は23日、4月から始まる中間収穫期のカカオ豆の固定価格を今月末までに発表する方針を明らかにした。通常は3月下旬から4月にかけて発表しているが、世界的なカカオ価格の急落を受けて前倒しする。コネ(Bruno Nabagné Koné)農業相は23日、フランス・パリで開催中の農業見本市の会場で記者団に対し、「月末までに政府からいくつかの発表がある」と述べ、価格もその対象になると説明した。
コートジボワールは世界市場のカカオ価格が前回の高値から大幅に下落している状況に対応を迫られている。昨年末には世界のカカオ先物価格が記録的な高値に達したが、その後チョコレート製造業者の需要低迷と世界的な豊作を背景に下落が続き、主要な先物価格は高値から70%以上の下げを示している。
こうした動きの中、近隣のガーナ政府は2月初旬にカカオ農家への買い取り価格を約3分の1引き下げる決定を下し、コートジボワールでも同様の調整が検討されていると複数のメディアが報じていた。政府は市場価格との整合性を保つ必要性があると認識している。
固定価格は収穫期に農家が受け取る収入に直接影響する重要な要素であり、価格水準が高いほど農家の収入が増えるものの、世界市場価格との乖離が大きいと輸出が滞るリスクがある。コートジボワール大統領府の報道官は23日、記者団に対し、「我が国は価格変動への対応力を高めている」と述べた。その一環として、国内におけるカカオの保管能力を強化し、現地での加工も増やしていることを強調した。これにより市場変動に伴うリスク管理が改善されているとした。
政府は1月にも、売れ残って港や内陸に積み上がっていたカカオ10万トンを買い取る案を示した。この措置は農家が市場に出せないカカオを抱え込む事態を避けるための支援策として評価されている。
昨年10月に設定されたカカオ農家の固定価格は1トン当たり約5000ドルだったが、現在の世界市場の先物価格は3100ドル前後で推移している。この価格差が輸出の停滞を招き、輸出業者や農家にとって負担となっていたため、今回の価格発表の前倒しはこうした状況への対応策とみられている。
中間収穫期は4月から9月にかけて、この期間の生産量はコートジボワールのカカオ豆総生産に占める割合が高い。政府の価格調整が農家や輸出市場にもたらす影響は大きく、今後の国際カカオ市場の動向にも注目が集まっている。各国の価格政策との整合性や市場価格とのバランスをどのように保つかが今後の焦点となる。
