◎昨年、イタリア南部の海岸に到着した移民は約15万6000人。その半数以上がアフリカ人であり、北部のチュニジアやリビアを出港した人々だった。
イタリアのメローニ(Giorgia Meloni)首相は29日、イタリア・アフリカ首脳会議の開幕を宣言した。
首都ローマにはケニアのルト(William Ruto)大統領やエチオピアのアビー(Abiy Ahmed)首相など、20カ国以上のアフリカ首脳やEUの高官、国連の関係者などが集まった。
イタリアは欧州における自然エネルギーの供給ハブになろうとしている。ロシアによるウクライナ侵攻後、EUはロシア産天然資源を断ち切った。
イタリアとEU高官はエネルギー以外にもアフリカとの協力を求めている。
今回のサミットでは教育、医療、農業などの関係強化とプロジェクトが議論される予定だ。
メローニ氏によると、イタリアはこれらのプロジェクトのために55億ユーロ(約8800億円)の予算を計上する予定だという。
アフリカ諸国は移民問題についても多くの支援を得たいと考えているようだ。
メローニ氏は移民について、「人身売買は故郷を捨てるよう求める組織を取り締まるだけでなく、貧困・紛争・暴力などの問題に対処しなければ決して解決できない」と語った。
またメローニ氏は「アフリカ・EU・イタリアは子供や女性を含む最も弱い立場にある移民の命がかかっていることを認識し、行動する必要がある」と強調した。「建設的なアプローチ、弱い立場の人を誘惑する犯罪者の取り締まり、その他の慈善的な取り組みを推し進めましょう...」
昨年、イタリア南部の海岸に到着した移民は約15万6000人。その半数以上がアフリカ人であり、北部のチュニジアやリビアを出港した人々だった。
チュニジアの海岸とイタリア南部ランペドゥーサ島は150kmほどしか離れておらず、移民のホットスポットになっている。