ISIS系組織が集落襲撃、住民30人超殺害、100人拉致 コンゴ

地元当局はイスラム国(ISIS)系組織「民主同盟軍(ADF)」の犯行と非難している。
2022年6月17日/コンゴ民主共和国、北キブ州ゴマのルワンダ国境ゲート(Moses Sawasawa/AP通信)

アフリカ中央部・コンゴ民主共和国東部でイスラム過激派とみられる武装勢力が集落を襲撃し、30人以上が死亡、少なくとも100人が行方不明になっている。地元当局が16日、明らかにした。

それによると、事件は北キブ州のルワンダ国境に近い集落で13~15日にかけて発生。地元当局はイスラム国(ISIS)系組織「民主同盟軍(ADF)」の犯行と非難している。

AP通信は情報筋の話しとして、「ADFの戦闘員は30人以上の住民を殺害し、少なくとも100人を連れ去った」と報じた。

ソーシャルメディアで共有された動画には焼け落ちた建物から遺体を引きずり出す人々の姿が映っていた。

報道によると、犠牲者の大半がナタや斧で殺害されたという。

ADFはウガンダで発足した反政府勢力。1990年代半ばから東部・北キブ州などに拠点を置き、民間人数千人を虐殺したと告発されている。

コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動。そのほとんどが土地や貴重な鉱物などを守るために戦っている。

ウガンダ軍はコンゴ政府との協定に基づき、2021年からコンゴ東部に部隊を展開している。

両軍はADFと戦争状態にあり、北キブ州や北東部イトゥリ州などで対テロ作戦を行っている。

イトゥリ州では先月、ADFとみられる武装兵が教会を襲撃し、43人を殺害する事件が発生。被害者の大半がナタで切り殺されていた。

北キブ州は1月末以来、同国最大の反政府勢力M23(3月23日運動)の統治下におかれている。

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