SHARE:

ISIS系組織が集落襲撃、15人殺害 コンゴ東部

ADFは北キブ州郊外の3つの集落を相次いで襲撃。1つ目の集落で民間人9人、2つ目で2人を殺害した。3つ目では民間人2人に加えて2人の兵士も死亡したという。
2022年5月25日/コンゴ民主共和国、北キブ州郊外、コンゴ軍の戦車(Arlette Bashizi/AFP通信/Getty Images)

コンゴ民主共和国東部・北キブ州で1月1日夜、イスラム国(ISIS)系組織である「民主同盟軍(ADF)」が少なくとも15人を殺害した。地元当局が2日、明らかにした。複数の集落が攻撃を受けたとされる。

報道によると、ADFは北キブ州郊外の3つの集落を相次いで襲撃。1つ目の集落で民間人9人、2つ目で2人を殺害した。3つ目では民間人2人に加えて2人の兵士も死亡したという。

ロイター通信は情報筋の話しとして、「反乱軍は民間人を刃物で殺害した」と伝えている。軍との銃撃戦も一部で発生したとされる。ADFは声明を出していない。

当局は現時点で15人の死亡を確認したと報告している。地元住民や民間団体の代表によると、ADFは襲撃後に複数の家屋に放火したという。国軍の報道官は記者会見で、「政府軍が反乱軍を追撃中であり、詳細については明らかにできない」と説明した。

ADFは1990年代後半にウガンダで発足した反政府勢力、その後コンゴ東部の森林地帯に活動の拠点を移した。国際的にはISISが傘下組織と認識しており、これまでにも多数の民間人を標的とする残虐な襲撃を繰り返してきた。25年11月にはADFによる一連の攻撃で89人の民間人が殺害されたとMONUSCO(国連コンゴ民主共和国安定化ミッション)が報告している。また25年9月には葬儀の場で60人以上が死亡する事件も発生した。

コンゴ東部には100を超える武装集団が存在し、長年にわたって暴力が繰り返されてきた。ADFは北キブ州を含む東部地域全体に脅威を与えているため、平和維持部隊や政府軍、近隣国の軍隊による掃討作戦の対象となっている。ウガンダ軍とコンゴ軍が連携してADFに対する軍事作戦を展開しているものの、ADFの襲撃は依然として後を絶たない。

今回の襲撃について、地元住民のリーダーは反乱軍が依然として地域を支配しうる能力を有していると指摘し、住民らの安全を確保してから葬儀などの対応にあたる必要があると述べた。また、襲撃が続けば住民の不安がさらに高まるとの懸念を示した。

この事件はADFの脅威が依然としてコンゴ東部の安定を阻む大きな要因であることを浮き彫りにした。同地域では他にも反政府勢力「M23(3月23日運動)」などによる戦闘が継続しており、複雑化する武装衝突が民間人の犠牲を増やしている。国際社会や地域諸国による包括的な安全保障対策が求められている。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします