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ニジェール空軍基地襲撃、イスラム国が犯行声明、20人死亡

襲撃は現地時間の29日深夜、ニアメ中心部の国際空港付近で発生したとみられる。
ニジェール、首都ニアメの国際空港入り口(AP通信)

過激派組織イスラム国(ISIS)は30日、アフリカ西部・ニジェールの首都ニアメにある空軍基地と国際空港周辺で発生した爆発と銃撃戦に関与したと主張した。ISISはスンニ派のアマーク(Aamaq)通信に声明を投稿。襲撃を「奇襲かつ協調された攻撃」と表現し、大きな損害を与えたとしている。

襲撃は現地時間の29日深夜、ニアメ中心部の国際空港付近で発生したとみられる。空港近くにある空軍基地を標的とし、複数の武装勢力がバイクに乗って接近、重火器や爆発物を使用しながら攻撃を仕掛けたという。現場付近では夜通し激しい銃撃戦と爆発音が確認された。

軍事政権は国営テレビを通じて、治安部隊が迅速な反撃を行い、 約20人のテロリストを射殺、11人を拘束したと発表した。また、襲撃により4人の兵士が負傷し、空港に駐機していた民間機のうち1機が損傷を受けたと伝えられている。報道によると、被弾した航空機は西アフリカの民間航空会社のもので、胴体や翼に被害が出たという。

一部映像には空港周辺の夜空が爆発による閃光で照らされる様子が映っており、襲撃が深夜から明け方にかけて数時間続いたことをうかがわせている。現場はニジェールとブルキナファソ、マリの3カ国による合同部隊の司令部や軍事施設が集まる重要拠点で、ウラン鉱石の保管場所も近く戦略的な価値が高いとされる地域でもある。

ISISは声明で関与を主張したものの、死傷者数や戦闘の詳細について具体的な数字は示されていない。

ニジェールではここ数年、イスラム過激派を含む武装勢力による攻撃が頻発している。特にサヘル地域ではアルカイダ系やISIS系の組織が活動を強めており、ニジェール軍や近隣国の治安部隊との衝突が続いている。2023年7月の軍事クーデター以降、国内の治安はさらに不安定化し、過激派勢力の浸透が懸念されている。

軍政を率いるチアニ(Abdourahmane Tchiani)将軍はこの事件後、国営メディアで声明を発表し、治安部隊の対応を称賛するとともに、一部外国勢力が過激派を支援しているという見方を示した。ただし、具体的な証拠は示さず、フランスや隣国ベナン、コートジボワールなどが関与しているという主張は否定的な見方も強い。

この襲撃はニジェールおよびサヘル地域全体で続く過激派の脅威が依然として深刻であることを改めて浮き彫りにした。国際社会や地域諸国は安定化と対テロ作戦の強化を求められる中、今後の対応が注目される。

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