コンゴ東部のISIS系組織が教会襲撃、38人死亡、15人負傷
ADFはウガンダで発足した反政府勢力。1990年代半ばから東部・北キブ州などに拠点を置き、民間人数千人を虐殺したと告発されている。
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アフリカ中央部・コンゴ民主共和国の北東部イトゥリ州の教会にイスラム過激派が押し入り、少なくとも38人を殺害した。地元当局が27日、明らかにした。
それによると、事件は同州コマンダにある教会で午前1時頃に発生。イスラム国(ISIS)系組織「民主同盟軍(ADF)」の戦闘員が押し入り、教徒を銃やナタで虐殺した後、教会に火を放った。
ロイター通信は当局者の話しとして「ADFのテロリストは逃げ惑うキリスト教徒を処刑し、教会に火を放ち、家畜を略奪し、数人を誘拐した」と伝えている。
中央政府と軍はコメントを出していない。
国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)の報道官は27日、声明でこの襲撃を「虐殺」と非難した。
現地メディアによると、教徒たちは日曜礼拝に参加するため、この教会と近くの施設に集まっていたという。
当局は38人が死亡、15人が負傷し、数人が行方不明になっていると報告している。
ADFはウガンダで発足した反政府勢力。1990年代半ばから東部・北キブ州などに拠点を置き、民間人数千人を虐殺したと告発されている。
コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動。そのほとんどが土地や貴重な鉱物などを守るために戦っている。
ウガンダ軍はコンゴ政府との協定に基づき、2021年からコンゴ東部に部隊を展開している。
両軍はADFと戦争状態にあり、北キブ州やイトゥリ州などで対テロ作戦を行っている。
米国務省はADFのリーダー、ムサ・バルク(Musa Baluku)の逮捕につながる情報に500万ドルの報奨金をかけている。
ADFは今月中旬、イトゥリ州郊外の集落を襲撃し、66人を殺害、女性や子供を含む大勢を誘拐した。