◎エリトリアは「アフリカの北朝鮮」と呼ばれ、世界で最も閉鎖的な国のひとつである。
エリトリアのアフウェルキ(Isaias Afwerki)大統領は12日、エチオピア北部ティグライ州で発生した紛争について、米国が反政府勢力を支援したと主張した。
アフウェルキ氏は12日に放送された地元メディアのインタビューで、「米国はTPLF(ティグレ人民解放戦線)が敗れることを恐れ、和平協定の締結を急がせた」と持論を展開した。
エチオピア軍とティグライ州を実行支配するTPLFの紛争は2020年11月に本格化し、民間人数万~最大60万人が死亡、数百万人が国内避難民となり、数万人が近隣諸国に逃れたと推定されている。
政府とTPLFは昨年11月に和平協定を結んだものの、エチオピア軍と共にティグライ州に攻め込んだエリトリアは協定に参加しておらず、協定履行の大きな課題になっている。
ティグライ州で活動する人権団体や活動家によると、エリトリア軍は和平協定締結後も民間人の殺害・拷問・レイプなどを続けたという。
アフウェルキ氏はエリトリア軍が紛争に関与したことを認めなかったものの、「ティグライ州で数十万人が死亡したと聞いている」と語った。
エリトリア政府は先週、同国の軍隊がティグライ州の紛争に関与し、民間人を虐殺したという国連や欧米各国の告発を否定し、西側の報道を虚偽と一蹴した。
エリトリアは「アフリカの北朝鮮」と呼ばれ、世界で最も閉鎖的な国のひとつである。