武装勢力がナイジェリア軍基地を襲撃、兵士撤退
ボルノ州は過去16年間、西アフリカ最大のイスラム過激派「ボコ・ハラム」やその関連組織「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」の反乱の拠点となってきた。
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ナイジェリア北東部ボルノ州でイスラム過激派とみられる武装勢力がカメルーン国境近くの町を襲撃し、駐屯地の兵士が撤退を余儀なくされた。地元当局が20日、明らかにした。
ボルノ州は過去16年間、西アフリカ最大のイスラム過激派「ボコ・ハラム」やその関連組織「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」の反乱の拠点となってきた。
これらの過激派は今年、民間人や治安部隊に対する攻撃を激化させている。
ロイター通信は情報筋の話しとして、「テロリストは18日の午後9時30分頃にカメルーン国境近くの町に押し入り、陸軍の駐屯地に攻め込んだ」と伝えている。死傷者の情報はない。
それによると、部隊は民間人を置き去りにしたままカメルーン領内に撤退。武装勢力は駐屯地内の武器や弾薬を奪って逃走したという。
AP通信はこの町に駐留する兵士の話しとして、「過激派は数で我々を圧倒し、激しい銃撃戦の末、駐屯地を制圧した」と報じた。
軍はコメントを出していない。
軍は先月末、ボルノ州を含む北部地域における8カ月間の対テロ作戦で過激派やテロ組織の兵士592人を殺害したと発表。24年の戦果を上回ったと報告していた。
軍は現在、ボルノ州を含む北中部の広い範囲で対テロ作戦を実施している。
ナイジェリア北中部ではボコ・ハラムやISWAPなど、数十の過激派や武装勢力が活動している。
中央政府とボコ・ハラムは戦争状態にあり、10数年にわたる戦いで3万5000人以上が死亡、260万人以上が住居を失ったと推定されている。
ボコ・ハラムは2009年に西欧の教育に反対し、過激なイスラム法を導入するための武装闘争を開始した。