ICC、中央アフリカ共和国のキリスト系民兵指導者に実刑判決

ICCは2人がイスラム教徒に対する暴力キャンペーンを主導したと指摘。戦争犯罪と人道に対する罪を犯したとして、懲役15年と12年を言い渡した。
中央アフリカ共和国、民兵組織セレカの戦闘員(Getty Images)

オランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)は24日、2013年と14年に中央アフリカ共和国でキリスト教徒主導の民兵組織を率いてムスリムに対する攻撃を指揮したとして、2人の男に実刑判決を言い渡した。

ICCは2人がイスラム教徒に対する暴力キャンペーンを主導したと指摘。戦争犯罪と人道に対する罪を犯したとして、懲役15年と12年を言い渡した。

両名は2021年の裁判開始時に無罪を主張してした。

ICCは2人が約3000人のキリスト系民兵を指揮し、イスラム教徒を虐殺したと認定した。

中央アフリカ共和国はイスラム教徒で構成されるセレカが2013年に当時のボジゼ(Francois Bozize)大統領を退陣に追い込んで以来、内戦状態にある。

この政変後、キリスト教徒で構成される民兵が反撃に転じ、多くのイスラム教徒を処刑した。

国連はMINUSCA(国連中央アフリカ多次元統合安定化派遣団)を派遣して治安維持任務に当たっているものの、現在も国土の3分の2がセレカや他の反政府勢力の支配下に置かれている。

セレカの指導者の1人の裁判もICCで進行中だ。

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