武装集団がモスク襲撃、13人殺害 ナイジェリア・カツィナ州
ナイジェリアの北部地域では土地や水資源へのアクセスをめぐる抗争が多発しており、遊牧民と地元住民が頻繁に衝突。襲撃事件に発展することも珍しくない。
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アフリカ西部・ナイジェリアの北西部カツィナ州で身元不明の武装集団がモスクを襲撃し、朝の礼拝に参加していたイスラム教徒少なくとも13人を殺害した。地元当局が19日、明らかにした。
それによると、事件は同州郊外の人里離れた集落にあるモスクで19日早朝に発生。地元で「バンディッド」と呼ばれる盗賊団の犯行とみられる。
犯行声明を出した組織は確認されていない。
ナイジェリアの北部地域では土地や水資源へのアクセスをめぐる抗争が多発しており、遊牧民と地元住民が頻繁に衝突。襲撃事件に発展することも珍しくない。
カツィナ州では先月、このような襲撃事件で少なくとも150人が死亡した。
専門家によると、バンディッドと名乗る組織は全国に複数存在し、その多くが遊牧民で構成され、イスラム過激派の支援を受けている組織も存在するという。
カツィナ州政府はSNSに声明を投稿。「軍と警察が盗賊団によるさらなる波状攻撃に備えている」と書いた。
また同政府は地元住民に対し、盗賊団の攻撃に備えるよう促した。
地元メディアによると、モスク襲撃の現場近くでは先週、地元民兵が銃を持った男たちに待ち伏せ攻撃を仕掛け、数人を殺害。今回のモスク襲撃はこの報復である可能性が高いという。
ナイジェリア北中部では西アフリカ最大のイスラム過激派ボコ・ハラムやその関連組織「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」など、数十の過激派や武装勢力が活動している。
ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつであり、その影響力は拡大し続け、隣国のニジェール、チャド、カメルーンでも猛威を振るっている。
中央政府とボコ・ハラムは戦争状態にあり、10数年にわたる戦いで3万5000人以上が死亡、260万人以上が住居を失ったと推定されている。
ボコ・ハラムは2009年に西欧の教育に反対し、過激なイスラム法を導入するための武装闘争を開始した。
