◎事件は18日夜に発生。重武装した集団が高裁判事の車に待ち伏せ攻撃を仕掛け、警護官1人を射殺し、判事と運転手を拉致した。
ナイジェリア南東部アクワ・イボム州で正体不明の武装集団が高裁判事を誘拐し、少なくとも1人を殺害した。地元当局が19日、明らかにした。
それによると、事件は18日夜に発生。重武装した集団が高裁判事の車に待ち伏せ攻撃を仕掛け、警護官1人を射殺し、判事と運転手を拉致したという。
アクワ・イボム州警察は声明で、「ジハード軍は身代金目的で判事を誘拐したとみられる」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
地元メディアによると、犯行声明を出した組織は確認されていない。
陸軍と警察が現場を封鎖し、武装集団の行方を追っている。
ナイジェリアでは身代金目的の誘拐が多発している。
南部リバーズ州では先週、正体不明の武装集団が陸軍の小隊に攻撃を仕掛け、少なくとも4人を殺害、韓国人2人を拉致した。この2人は同州の石油採掘所で働く職員とみられる。
ナイジェリアの北中部では同国最大のイスラム過激派組織ボコ・ハラムを含む多くの反政府勢力が活動している。
これらの過激派は活動範囲を南部に広げ、陸軍や警察だけでなく民間人を標的にすることもある。
国軍とボコ・ハラムは2009年から戦争状態にあり、戦闘に巻き込まれるなどして死亡した民間人は3万5000~4万人と推定されている。