◎戦闘は首都トリポリの西方約47キロに位置するザウィヤの製油所周辺で発生した。
リビアの石油施設(Getty Images)

アフリカ北部・リビア西部の都市で武装グループ間の抗争が発生し、製油所で火災が発生した。地元当局が15日、明らかにした。

それによると、戦闘は首都トリポリの西方約47キロに位置するザウィヤの製油所周辺で発生。地元の部族に忠誠を誓う武装集団と軍閥の間で銃撃戦になり、多くの市民が避難を余儀なくされたという。

衝突の原因は明らかになっていないが、2つの政府が存在するリビアでこのような抗争は珍しくない。

この戦闘により、ザウィヤとトリポリを結ぶ主要幹線道路が封鎖された。

リビア国営石油会社(NOC)によると、この戦闘により、製油所の貯蔵タンクが被害を受け、火災が発生したという。

NOCは声明で、「銃弾がタンクに命中し、火災が発生。製油所周辺で衝突が激化する中、消防士が火災と石油の流出を何とか抑えた」と明らかにした。

またNOCは緊急事態と不可抗力条項を宣言した。不可抗力とは、異常事態のために契約上の義務を免除する措置である。

リビアは2011年の革命後、政治的な行き詰まりと争いにより東部と西部に分裂。2つの政府が発足した。混乱が収束する見通しは全く立っていない。

国連の承認を受けるドベイバ氏と対立する東部政府のバシャガ(Fathy Bashagha)首相はシルトに拠点を置き、2021年3月頃から権力闘争を続けている。

8月にはトリポリで2つの武装民兵グループが衝突し、少なくとも9人が死亡、16人が負傷した。

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