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武装勢力が集落襲撃、少なくとも30人死亡 ナイジェリア中部

事件は同州北部郊外の集落で1月3日の夕方に発生。正体不明の武装兵たちが住民に向かって無差別に発砲し、市場や複数の住宅に火を放ったとされる。
2017年2月20日/ナイジェリア北部、イスラム過激派組織ボコ・ハラムの戦闘員(Getty Images/AFP通信)

ナイジェリア中部ナイジャ州で武装勢力が集落を襲撃し、少なくとも30人の住民が殺害され、複数人が拉致された。地元警察が4日、明らかにした。

それによると、事件は同州北部郊外の集落で1月3日の夕方に発生。正体不明の武装兵たちが住民に向かって無差別に発砲し、市場や複数の住宅に火を放ったとされる。警察は声明で、「行方不明者も多数いる」と述べ、死者数はさらに増える可能性があるとした。

州警察によると、少なくとも30人が死亡、数人が拉致された。この村の住民は地元メディアの取材に対し、「37人が殺されたと聞き、まだ多くの住民が行方不明だ」と証言した。一方で、警察側は行方不明者の捜索と拉致された住民の救出に当たっているとしているが、住民の間からは治安部隊が襲撃後も現場に到着していないとの声も上がっている。

事件が発生した地域は中央政府の影響力が及びにくい森林地帯に近く、武装集団が潜伏する拠点が点在しているという。住民の一人は、襲撃が3時間近く続いたと語り、「いつテロリストが襲ってくるか分からないため、遺体を回収することさえできない」と述べた。この地域ではこうした武装勢力による村への襲撃や拉致事件が多発し、治安の脆弱さが深刻な社会問題となっている。

州カトリック教会の報道官は、この襲撃で40人以上が殺害されたとの見方を示し、拉致された中には子どもも含まれていると明かした。教区関係者は住民の家族や遺族支援に当たっているが、現地では恐怖と混乱が続いているという。

ティヌブ(Bola Tinubu)大統領はこの襲撃を強く非難し、治安当局に武装勢力の追跡と拉致された住民の救出を指示した。ティヌブ氏は声明で「これらのテロリストは我が国と国民の決意を試している」と述べ、犯行に関与した者や支援者も含めて法の裁きを受けるべきだと強調した。政府は治安対策の強化を進める方針を示している。

この集落は昨年11月に同州のカトリック学校で300人超の児童と教員が一斉に拉致された事件が発生した地域に近い。国外でもこの地域の治安悪化への懸念が高まっており、住民保護や拉致対策に向けた国際的な支援を求める声が上がっている。

ナイジェリア北中部では国軍や治安部隊が大規模な作戦を展開しているものの、広大な森林地帯や農村部では依然として武装勢力の活動が活発であり、住民の安全確保は困難な状況が続く。拉致や殺害の被害が後を絶たない中、政府の治安回復への取り組みが改めて問われている。

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