支援団体の小型機をハイジャック、男逮捕、ケガ人なし 南スーダン
離陸直後、後部キャビンに隠れていた男がパイロットに対して機体をチャドへ飛ばすよう要求。男は銃を所持していたと報じられている。
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南スーダンで2日、キリスト教系支援団体が運航していた小型機がハイジャックされる事件が起きた。
当局によると、この小型機は支援用の医療物資を積み、首都ジュバを出発し、北東地域の医療拠点に向かう予定であった。
離陸直後、後部キャビンに隠れていた男がパイロットに対して機体をチャドへ飛ばすよう要求。男は銃を所持していたと報じられている。
地元メディアは容疑者について、南スーダンとスーダンの係争地アビエイ出身の男と報じた。
パイロットは冷静に対応し、数時間にわたって周囲を旋回したのち、「燃料補給の必要がある」と男を納得させて北部の町に着陸。男は地元当局によって現行犯逮捕された。
報道によると、容疑者はチャーター会社のロゴ入り反射ベストを身につけていたという。当該会社は容疑者と雇用関係がないことを確認した。
支援団体は今回の事態について、「パイロットと警察当局の迅速な対応により、ケガ人を出すことなく解決に至った」とし、治安当局の行動に謝意を示す声明を発表した。
この団体が運航する別の小型機は11月25日、北部を飛行中に墜落し、乗員3人が死亡していた。
警察当局は現在、容疑者の動機や背後関係について調査を進めている。チャドへの移動を要求した理由、国外逃亡を試みたのか、あるいは別の意図があったのかは分かっていない。この事件は団体による人道支援活動が続く中、治安上のリスクを改めて浮き彫りにするものとなった。
