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ギニアで憲法改正の是非問う国民投票、野党はボイコット呼びかけ

選挙管理委員会が反対票をカウントするかどうかは不明だ。
2022年9月22日/マリ、首都バマコ、ギニアのドゥンブヤ大佐(AP通信)

アフリカ西部・ギニアで21日、憲法改正の是非を問う国民投票が行われる。この憲法改正により、軍事クーデターを率い、暫定大統領に就任した陸軍特殊部隊のドゥンブヤ(Mamady Doumbouya)大佐も大統領選に出馬できるようになる見通しだ。

3年前のクーデターでコンデ(Alpha Conde)前大統領を打倒したドゥンブヤ氏は18日に終了した国民投票キャンペーンを公正・公平・平和的と絶賛した。

軍政に反対する野党は活動を禁じられ、キャンペーンから締め出された。

軍政は先月末、この国民投票に先立ち、コンデ氏率いる政党を含む、主要3野党の活動を禁じた。

軍政に忠誠を誓った政党は新憲法の内容を宣伝することができた。反対した場合は逮捕される恐れがある。

選挙管理委員会が反対票をカウントするかどうかは不明だ。

ドゥンブヤ氏は22年に2年間の民政移行を提案。24年12月31日までに民主的な選挙を行うと約束していたが、うまくいかなかった。

軍政が期限を守らなかった結果、首都コナクリで今年1月に反対派の小規模な抗議デモが行われた。

軍政は昨年7月、新憲法の草案を提示。ドゥンブヤ氏も大統領選に立候補できる内容となっている。

軍政は昨年10月、53の政党を解体し、与党と主要野党を監視下に置いた。

大統領選挙は今年12月に実施される予定だ。

反対派は軍政がこの国民投票で支配を確立すると懸念している。アフリカ西部では2020年から23年にかけて8件のクーデターが発生、地域の政治情勢は一変した。

国民投票はギニアにおける選挙実施と民政移管に向けた一歩と見なされているが、ドゥンブヤ氏の反対派はこれを同氏による権力掌握策と批判している。

ドゥンブヤ氏は大統領選への出馬を明言していない。

主要野党は市民に対し、投票をボイコットするよう呼びかけている。

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