◎軍当局は死者数を56人と公表しているが、地元の人権団体は少なくとも135人が死亡、50人以上が行方不明と報告している。
アフリカ西部・ギニアで開催されたサッカーの大会で、審判の判定をめぐってファンが衝突し、少なくとも56人が死亡した事件について、多くの人々が行方不明になった親族を探している。
10代の弟を探しているという男性は4日、AP通信の取材に対し、「弟の友達もあの試合を見に行って行方不明になり、電話もつながらない」と語った。
事件は第2の都市ンゼレコレのサッカー場で1日午後に発生。最高指導者のドゥンブヤ(Mamady Doumbouya)大佐を称えるサッカー大会の決勝戦でファン同士が衝突した。
報道によると、PKの判定に一部のファンが激怒し、乱闘に発展。治安部隊が催涙ガスを使用して鎮圧を試みたが、失敗したという。
事件以来、多くの人々が病院や葬儀屋で行方不明の親族を探している。
軍当局は死者数を56人と公表しているが、地元の人権団体は少なくとも135人が死亡、50人以上が行方不明と報告している。
国会から追放された野党連合は声明で、「この大会はドゥンブヤの違法で不適切な政治的野望への支持を集めるために開催された」と非難した。
軍は2021年のクーデターでコンデ(Alpha Conde)大統領を追放。陸軍特殊部隊を率いるドゥンブヤ氏が最高指導者兼大統領に就任した。
ドゥンブヤ氏は25年初頭までに民主的な選挙を行うと約束している。
サッカーはギニアで最も人気のあるスポーツであり、多くのサポーターが初のワールドカップ出場権獲得とアフリカ・ネーションズカップでの勝利に期待し、様々な試合を観戦している。