◎昨年11月に脱獄したクロード・ピビが17日にリベリアで逮捕され、当局に引き渡された。
ギニアのクロード・ピビ大佐(Getty Images)

アフリカ西部・ギニアの最重要指名手配犯である陸軍の元大佐が隣国リベリアから本国に送還された。軍政が20日、明らかにした。

軍政の報道官は記者会見で、「昨年11月に脱獄したクロード・ピビ(Claude Pivi)は17日にリベリアで逮捕され、当局に引き渡された」と語った。

ピビは2008~10年まで同国を支配した元軍政指導者ムサ・ダディ・カマラ(Moussa “Dadis” Camara)の部下であり、2009年のスタジアム大虐殺に関与したとして、欠席裁判で終身刑を言い渡されていた。

この虐殺では少なくとも157人が死亡、数十人の女性がレイプされた。

カマラとピビらは前年にクーデターを起こした。そして2009年9月28日、治安当局はカマラの大統領選出馬計画に抗議して首都コナクリのスタジアムに集まったデモ隊に向けて発砲した。

カマラは当時、陸軍の制御不能な集団が勝手に市民を虐殺したと主張していた。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチが行った調査によると、カマラやピビを含む側近たちはその時スタジアムにいたものの、虐殺を放置し、何もしなかったという。

犠牲者の多くは銃殺、圧死、刃物で刺殺され、数十人の女性が隠れていたところを引きずり出され、数日間にわたって男たちに集団レイプされたと伝えられている。

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