◎コンデ前大統領は昨年9月、陸軍特殊部隊の司令官ママディ・ドゥンブヤ大佐率いる反乱軍のクーデターで拘束され、失職した。
ギニアの司法長官は4日、アルファ・コンデ前大統領を含む旧政権の高官27人を殺人罪などで起訴する手続きを開始するよう関係機関に命じた。
現地メディアによると、コンデ氏らは殺人、拷問、誘拐、レイプなどの性的暴行、虐待などの罪に問われる可能性があるという。
高官の中には憲法裁判所の前長官、前国会議長、前首相、前大臣、前議員、治安機関のトップなどが含まれている。
司法当局の報道官はAFP通信の取材に対し、「司法長官は憲法擁護国民戦線が提出した訴状に基づき、前大統領らに対する法的手続きを開始するよう命じた」と述べた。
2010年にギニア史上初の民主的な選挙で選出されたコンデ氏は、2020年10月の大統領選に出馬するために憲法を改正し、国民の反対に直面した。この憲法改正で大統領は3選が可能となった。
コンデ氏の再選に抗議するデモは全国に拡大し、各地で警察との小競り合いが発生。地元メディアによると、数十人が当局の取り締まり中に死亡したという。
コンデ氏は昨年9月、陸軍特殊部隊の司令官ママディ・ドゥンブヤ大佐率いる反乱軍のクーデターで拘束され、失職した。
ドゥンブヤ大佐は議会を解散し、暫定大統領に就任したうえで、旧政権の汚職調査を開始した。
西アフリカを統括するECOWAS(西アフリカ経済共同体)はギニアをグループから除外し、4月25日までに文民統制を確立するよう求め、応じなければ経済・金融制裁のリスクを負うことになると圧力をかけていた。
コンデ氏は今年1月、UAE(アラブ首長国連邦)で持病の治療を受けることを許可され、4月10日にギニアに戻り、その後自宅軟禁から解放された。