◎ギニアはマリ、ニジェール、ブルキナファソなど、軍が権力を握り、民政復帰が遅れている西アフリカ諸国のひとつである。
アフリカ西部・ギニアの軍事政権が28日、53の政党を解体し、2つの主要野党を監視下に置いた。
国営テレビによると、主要野党を含む67の政党は3ヶ月間当局の監視下に置かれ、さらに、軍政が指摘した「不正」を解決し、報告する必要がある。
この中には2021年の軍事クーデターで追放されたコンデ(Alpha Conde)前大統領の政党も含まれる。
このクーデターを率いた陸軍特殊部隊を率いる現大統領のドゥンブヤ(Mamady Doumbouya)大佐は25年初頭までに民主的な選挙を行うと約束している。
ドゥンブヤ氏は西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)への復帰を約束しているが、コンデ氏の解放は拒否している。
軍政が監督する評議会は28日、解散を命じた政党を「馬鹿者どもの集まり」と呼び、一掃すると主張。応じない場合は取り締まりに対象になると警告した。
それによると、監視下に置かれた政党は期限内に党大会を開催できないという。これらの政党は銀行の取引明細書などを提出しなかったとされるが詳細は不明だ。
ギニアはマリ、ニジェール、ブルキナファソなど、軍が権力を握り、民政復帰が遅れている西アフリカ諸国のひとつである。ブルキナ軍政は今年初め、政権移行期間を5年延長した。
ドゥンブヤ氏は3年前のクーデター時、コンデ氏を「くそ野郎」と呼び、テロリストの暴力を放置し、国が混乱に陥るのを黙って見ていたと主張した。
マリ、ニジェール、ブルキナは旧宗主国フランスや米国との関係を断ち、ロシアに接近。マリはロシアの民間軍事会社ワグネルと契約を結び、民間人を巻き込みながらイスラム過激派を掃討している。