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ギニアビサウ軍事政権、年内の総選挙約束、26年12月6日投開票

軍政を率いるホルタ・ウンタ・ナマン将軍が大統領令で選挙日を定め、自由・公正かつ透明な選挙を行うための条件は整ったと表明した。
2025年11月27日/ギニアビサウ、首都ビサウ、暫定大統領に就任したホルタ・ウンタ・ナマン将軍(ロイター通信)

アフリカ西部・ギニアビサウの軍事政権は21日、昨年発生したクーデター後の政治移行に向けて、総選挙を26年12月6日に実施すると発表した。

報道によると、軍政を率いるホルタ・ウンタ・ナマン(Horta Inta-A Na Man)将軍が大統領令で選挙日を定め、自由・公正かつ透明な選挙を行うための条件は整ったと表明したという。

ギニアビサウでは1974年のポルトガルからの独立以来、クーデターやクーデター未遂が繰り返されてきた。昨年11月には大統領選挙の結果発表を目前にして軍が政権を掌握する事態となった。今回の選挙日設定はこのクーデター後の政治的不安を収束させ、文民統治への道筋を示すものとして注目されている。

昨年の大統領選では現職のエンバロ(Umaro Sissoco Embalo)大統領と野党候補フェルナンド・ディアス(Fernando Dias)氏が接戦を繰り広げていたが、公式結果発表前に軍事介入が起きた。その後、軍司令部はナマン将軍を暫定政権のトップに据え、1年間の移行期間を設定した。軍はこの移行期間中に新たな選挙を準備し、政治体制の再構築を進めるとしている。

ギニアビサウの人口は約220万人、西アフリカの小国であり、経済的に脆弱な状況にあると同時に、ラテンアメリカと欧州間の麻薬密輸の中継地としても知られている。この麻薬取引が国内の政治危機を助長してきたとの指摘もある。

軍によるクーデターと選挙への道筋設定は地域全体の政治状況とも関連している。近隣のマリ、ニジェール、ブルキナファソなど西アフリカ諸国では近年軍事政権が相次いで成立し、いずれも安全保障や統治能力の欠如を理由に政権奪取を正当化している。同様にギニアなどでもクーデター指導者らが「政治的混乱の修復と安定の回復」を掲げて政権を掌握したと述べているが、国際社会や市民の間では依然として懸念が根強い。

国際機関やECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体)などは民主的プロセスの再開と早期の文民統治への復帰を求めており、今回の選挙日設定を評価しつつも、その実行過程の透明性と自由度が確保されるかどうかに注目している。選挙実施に向けた具体的な準備や選挙管理の枠組み、政治団体や候補者の参入機会などが今後の焦点となる見込みである。

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