ギニアビサウ大統領選、現職と野党候補が勝利宣言、緊張高まる
選挙管理委員会によると、投票率は約65%。暫定結果は11月27日に発表される予定だ。
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アフリカ西部・ギニアビサウで11月23日に行われた大統領選挙について、現職とライバル候補が24日、公式結果が発表されていないにもかかわらず、勝利を宣言した。
エンバロ(Umaro Sissoco Embalo、53歳)大統領は24日、首都ビサウの選挙事務所で過半数を獲得したと主張。「決選投票は不要だ」と述べた。
これに対し、ライバルの野党候補フェルナンド・ディアス(Fernando Dias)氏もビサウで演説。「我々は大統領選に勝利した。決選投票は不要だ。国民は疲弊しており、変化を求めている」と主張した。
両候補の主張はクーデター未遂が頻発する同国の緊張と対立を激化させる恐れがある。
エンバロ氏の任期は9月4日に満了したものの、現在も政権にとどまっている。
ギニアビサウの憲法では大統領の任期は5年で、最大2期までと定められている。野党はエンバロ氏の任期は2月27日までと主張しているが、最高裁は9月4日までと裁定した。
しかし、エンバロ氏は大統領選を含む総選挙の日程を11月末に設定。それまで任期を継続すると表明し、緊張をさらに高めた。
野党はこれを違法な権力掌握と非難し、市民に抗議するよう呼びかけている。
元陸軍大将であるエンバロ氏は2020年の就任以来、複数回のクーデター未遂に直面。2022年には大統領官邸付近で銃撃戦が発生した。
今回の選挙では、ポルトガルからの独立闘争を主導した政党PAIGCが初めて排除された。PAIGCはディアス氏を支持していた。
エンバロ氏の報道官は記者会見で、「勝者はエンバロ大統領であり、決選投票は行われない」と主張した。
アナリストたちはエンバロ氏とディアス氏の接戦を予想していた。
選挙管理委員会によると、投票率は約65%。暫定結果は11月27日に発表される予定だ。
