▽ヌゲマ氏は50歳。国軍のトップであり、2年前にオンディンバ政権を打倒した。
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アフリカ中部・ガボンの内務省が12日に行われた大統領選挙の暫定結果を公表し、暫定政府を率いるヌゲマ(Brice Oligui Nguema)将軍が得票率90.45%で勝利した。
ガボンの人口は約230万人。23年の軍事クーデターで独裁者のオンディンバ(Ali Bongo Ondimba)大統領が追放されて以来、ヌゲマ氏が暫定政府を率いてきた。
同国は昨年11月に新憲法の是非を問う国民投票を実施、有権者の9割が賛成に投じた。
議会は2月、新しい公職選挙法を採択した。これにより、国内のすべての選挙において軍人が立候補することが可能になった。
内務省によると、投票率は70.40%。前回23年8月の56.65%を大きく上回った。オンディンバ氏はこの選挙で勝利を宣言した後、追放された。
他の7人の候補の中で最も目立った対抗馬はオンディンバ政権時代の首相で、得票率は3.02%であった。
ヌゲマ氏は「国を再建する」というスローガンを掲げ、選挙戦に臨み、自身を「腐敗した政治家を取り締まる変革者」と呼んだ。
ヌゲマ氏は50歳。国軍のトップであり、2年前にオンディンバ政権を打倒した。
オンディンバ氏は1967年から同国を統治してきた父親の死去を受け、2009年に大統領に就任。一族の支配は半世紀以上にわたって続いた。
多くの国民がクーデターを歓迎。大統領選を含む総選挙は25年8月に行われる予定であったが、4月12日に前倒しされた。
大統領の任期は7年、3選不可である。
ヌゲマ氏は人口の3分の1が貧困にあえぐこの国を立て直し、石油に依存する経済を多角化し、農業、工業、観光業を振興すると約束した。
オンディンバ氏はクーデター後、自宅軟禁されたが、健康上の懸念から1週間後に解放された。
オンディンバ氏の妻と息子は勾留され、汚職と公金横領の罪で起訴された。オンディンバ氏自身は起訴されなかった。